白斑治療に最も有効なエキシマライト光線治療(最新な医療技術)

┃308nmエキシマレーザーとは何ですか

308ナノメートル(nm)エキシマレーザーは、レーザー作動物質として塩化キセニウム(XeCl)によって生成される波長308 nmのレーザーです。
ハロゲン元素である塩素キセノンは不活性ガスです。通常の環境では塩素とキセノンは反応しません。
自然界には塩素とキセノンの化合物はありませんが、高圧、強電界下では塩素がキセノンの一つを受け入れることができます。電子は塩化キセノン分子を形成します。
塩化キセニウムは短期間不安定で、すぐに塩素とキセノンに解離します。
この不安定な分子はエキシマと呼ばれ、不安定な塩化キセノンエキシマの影響を受けます。励起によって生成されるレーザーは、波長308 nmの紫外レーザーです。

┃エキシマライト光線治療器とは

エキシマライトは、XeCl(キセノンクロライド)光源を用いたUVB照射装置で、308nmの紫外線を発生するエキシマライト光線治療器です。
医療への308nmの紫外線光線放射の応用としては、XeCl:308nmが用いられています。
キセノン塩素XeClを封じると波長308nmを発します。

エキシマレーザーを採用する治療法(冠動脈形成術や、視力矯正手術や、皮膚疾患の治療など)は、90年代に初めて臨床に使用されて以来、特に米国(アメリカ)において数多く使用されてきました。

※エキシマランプとは、誘電体バリア放電の短時間放電が多数生じる特徴を生かして、希ガス原子や、希ガス原子とハロゲン原子によって形成されるエキシマからの光を放射する放電ランプのこと。
※エキシマランプの代表的放射(波長)には、126nm(Ar2 *)、146nm(Kr2 *)、172nm(Xe2 *)、222nm(KrCl *)、308nm(XeCl *)などがあります。

┃なぜ、エキシマレーザーは白斑治療に有効でしょうか

308nmエキシマレーザーは本質的に紫外線に属しており、紫外線を人の皮膚に照射すると複雑な生物学的影響が生じますが、
308nmエキシマレーザーの治療効果は次のような側面から生じていることが知られています:
1. T細胞のアポトーシスの誘導(白斑の直接的な原因は、皮膚に定着したT細胞が皮膚のメラノサイトを殺すことです)。
2.メラノサイトの過形成を刺激します(白斑では、皮膚や毛包にメラノサイトの一部が存在し、自己免疫の損傷を免れます。エキシマレーザーは、残りのメラノサイトの過形成を刺激します)。
3.メラノサイトによるメラニン合成を促進する。
4.ビタミンD3の生産を促進するビタミンD3は、メラノサイトとケラチノサイトの機能と密接に関連しています。
5.疑似カタラーゼをアクティブにします。
研究によると、白斑を含む多くの皮膚疾患では、局所皮膚の疑似カタラーゼが不十分であり、局所皮膚の酸素フリーラジカルの蓄積とメラノサイトの損傷につながります。
皮膚の疑似カタラーゼは、酸素フリーラジカルを取り除くことができます。皮膚に定着したケラチノサイトとメラノサイトが清潔な生活環境を提供することを考えると、エキシマレーザーは、偽カタラーゼを活性化し、有害な酸素フリーラジカルを除去することにより、皮膚メラノサイトの生活環境を改善できます。
6.ケラチノサイトの合成と炎症性因子の分泌を刺激し、メラノサイトの増殖とメラニンの合成を間接的に促進します。

┃308nmの紫外線を患部に当てて、311nmナローバンドUVBにより、治療効果が高い

白斑(白なまず)の皮膚疾患の紫外線治療として現在知られているものには、Philips社製ナローバンドUVB蛍光ランプ(TL01)が搭載された紫外線治療器での311nmナローバンドUVB光線治療があります。
エキシマライト光線療法とは、その311nmナローバンドUVB光線治療と比べて、さらに白斑治療効果の高いと言われています。
現在、308nmの紫外線を患部に当てて、311nmナローバンドUVBにより、効果が高い、最新のエキシマライト光線療法です。
そして、ナローバンドUVB紫外線よりも少ない回数で改善効果を認めやすく効果の持続も長いと言われています。
エキシマライト光線治療は、従来の紫外線療法で改善が見られなかった皮膚疾患にも効果があることが確認されています。

311nmのナローバンドUVB紫外線治療器の照射強度(照射率): 4mW/cm2  ~ 15mW/cm2  
308nmのエキシマライト光線治療器の照射強度(照射率): 30mW/cm2 ~ 130mW/cm2
※照射装置に搭載されている光源ランプ本数と種類によって、照射率が違います

照射量と照射率と照射時間の関係
照射量(mJ/cm2)=照射強度/照射率(mW/cm2)×照射時間(s)により、照射強度/照射率(輝度)が高いほど、同じ照射量を短時間で得ることができます。

エキシマライトの波長308nmの紫外線は、紅斑が出やすいです、乾癬治療と白斑治療における作用スペクトルが高く、治療効果に優れています。
また、ナローバンドUVBの波長308nmの紫外線とメラニン吸収係数を比べ、照射統治にもより、その差は約2%~3%とわずかであることが確認されています。
波長による深達度の差はほとんどないと考えられます。


皮膚科のVTRACターゲット型エキシマライト光線治療器


皮膚科に採用されているフランスQuantel Medical社製のターゲット型308エキシマライト光線治療器
照射エリア:40 x 40 mm, 16 cm2
照射強度/照射率:50mW/cm2 
ターゲット型308エキシマライト光線治療器は、従来国内で評価の高かったVTRACと同等の出力能を持ち、連続照射も問題なく行えるターゲット型の紫外線治療機です

┃エキシマライトの特徴:①ターゲット型光線療法、②NB-UVBより紅斑反応を惹起しやすい

従来の照射範囲広いのPhilip社ナローバンドUVB蛍光ランプによる紫外線治療器に比べ、照射エリア小さいコンパクトな光源を採用し装置を小型化することによってピンポイントかつ強力な照射ができるようになりました。患部周りの健康な皮膚に波長308nmの紫外線を当てることなく、患部だけを安全かつ効果的に光線治療を実施することができます。
また他の紫外線治療、塗り薬と併用することができますので、相乗効果で症状の更なる改善を期待できます。
ナローバンドUVB紫外線治療より、短い時間で済ませます。
通常、エキシマライト光線療法は、一回あたりの所要時間は数秒~数十秒だけであります
そして、治療前の薬品の塗布や内服も必要ありません。

エキシマライトには、308 ± 2 nmの波長の紫外線が含まれるので、ナローバンドUVB紫外線を当てるより、紅斑反応を惹起しやすいです。
紫外線治療器の仕様にもよるが、MEDが、ナローバンドUVBに比べ、1/3〜1/6程度になります
MEDが少ない紫外線治療器を用いる場合には、紅斑反応が惹起されやすいので、ある程度の照射方法に対して経験が必要であります。

┃最新在宅光線治療法(白斑治療):家庭用エキシマライト光線治療器

現在、エキシマレーザー放射器を製造する技術の進歩で、家庭用エキシマライト光線治療器を手に入れることが可能となりました。
販売価格:29800円
アメリカの市販価格:4500ドル(相当486000円)

照射エリア:40 x 40 mm, 16 cm2
照射強度/照射率:35mW/cm2

>>>皮膚科と同じ波長308nmを放射する家庭用エキシマライト光線治療の仕様はこちら

近年、エキシマライト光線療法は、従来のナローバンドUVB紫外線療法よりさらに効果が高いといわれる短い波長308nmの紫外線を患部に照射する新しい光線療法です。
円形脱毛症、アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、尋常性白斑、掌蹠膿疱症に効果があります。これまで治りにくかった上記疾患に効果が期待できると考えております。